2013年03月14日
SOSの猿 伊坂幸太郎
伊坂幸太郎の本は大体好きです。
すごーく感動するものもあるし、脱力系なのもありますが、どれも登場人物が、ぽろっといい事言います。
この本では、優しくて真面目な息子が母に、「俺がこんな風に育てどう思ってるのか」と聞くシーンがあります。母は、「健康で育ってくれれば何だっていい」と答えます。その後の行が更に良い。
以下引用。
* * * * *
「それに二郎はさ、誰かのせいにしたことがないだろ」と私を指差した。
「誰かのせい?」
「俺の人生がこんなことになったのは、誰それのせいだ!とかね、そういうこと言うんだったらわたしもがっかりだけど」
「まあ、不満はないからね」
「それが一番だよ」母は目を細め、心底、幸福そうな笑みを浮かべるものだから、私も気持ちが楽になる。
* * * * *
うーん。いいなぁこの親子関係。
まぁ、こんな風にゆるーり考えられるようになるまでには、お母さんも色々あったみたいですが。
色々あって、最終的にこういう寛大さを持てるようになれたらいいなぁ。
Posted by solo at 08:28│Comments(0)
│読書